世界遺産検定は生活を豊かにするタイプの資格
世の中には仕事の役に立つタイプの資格と、生活を豊かにするタイプの資格があり、世界遺産検定はおそらく後者のタイプに分類されるのではないかと思います。
もちろん観光業関連の仕事をしている方にとっては、この世界遺産検定という資格はパソコンの資格などよりも実用的で仕事に役立つ資格かもしれませんが、事務作業ををしている方がこの資格があったから就職に有利になるわけではないと思います。 ではなぜこのような資格があるのでしょうか。それは世界遺産というものが、それだけ素晴らしいものだからだと私は思います。
世界遺産というのは現在どれだけ頑張ってお金をかけたり、人手を使ったとしても同じものを作り出すことができない人類共通の財産です。 こういった素晴らしいものは、私達現在に生きる人々が後世へと受け継いでいく義務があるのではないかと思います。
実際に世界遺産に登録されているような素晴らしい自然がある場所にも、環境破壊の魔の手が差し迫っているところがたくさんあります。
世界遺産検定というのはこういった素晴らしい世界遺産について学ぶと同時に、どうすればそういった財産を後世へと残すことができるのかということをたくさんの人に知ってもらうために大きな働きをしている資格なのです。
世界遺産検定の受験料の一部はユネスコの世界遺産基金へ使われる
世界遺産検定の受験料の一部は、ユネスコの世界遺産基金というものに使われます。ですから試験を受けるだけでも世界遺産を守ることに役立つというわけですね。 実際に日本にも世界遺産はいくつもあります。
白神山地の自然や熊野古道といった他では見られない独特の自然や、京都や奈良などの寺社仏閣、戦争の悲惨さを今に伝える原爆ドームなどが有名でしょうか。これらの世界遺産は維持をするためにお金が必要である場合がほとんどです。
建物などは観光地としてお金を集めることができるかもしれませんが、特別な自然などの場合には人間をできるだけ近づけないことが保護につながることが多く資金集めが難しい場合があります。こういったことは実際に世界遺産について考えてみないとなかなか気が付かないことだと思います。
世界遺産検定というのは単純に知識を増やすということだけでなく、こういった普段気づきにくいけれども後世のためになんとかしなければいけない問題というものに気づくことができるきっかけを作ってくれるのです。
このように後世のためにもこういった財産を残すにはどうすればいいか考えていくことが、今求められているのではないでしょうか。